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宗教と選挙に関しては、個人ブログで書くことはタブーとされている。
だが、今回はそのタブーにあえて踏み込んで日記を書いてみようと思う。
――AKB48の篠田麻里子さんの握手会に行って来ました。


女性アイドルグループについては、時々において一家言を発してきた僕、
AKBに関しては今まで特に論じてこなかったが、僕のAKBに対する付き合い方は、
CDは一切持っていないが、篠田さんと小嶋さんの写真集は持っているという、
女性を容姿でしか判断していないことが丸分かりの付き合い方である。
特に篠田さんは、ソネットのCMに出ている頃から気になっている存在であり、
僕の中の「好きなマリコ」の第二位に位置づけられている女性である。


そんな彼女達の活動の屋台骨となっている握手会。
これは日記のネタとして(強調)一度は参加しなくてはなるまい。
会場は新宿サブナードにある福家書店である。
タレントやアイドルの握手会が頻繁に行われている書店であり、
僕も過去にここで山本梓と池田秀一という元AKBメンバーの握手会に参加した。
どうしてこの二人の握手会に参加しようと思い立ったのか、
我ながらよく分からない(当時の日記には書いているかもしれない)


一般的にAKBの握手会というと、幕張メッセなどの大きな会場で行われる、
夕方のニュースで18時30分頃に悪意満載で特集されるアレを思い浮かべるが、
いきなりアレに参加するのは、AKB初心者である僕には困難に思われた。
今回の握手会は福家書店のサイトからのインターネット抽選であるため、
濃いファンのみが集結するということはないだろう。
AKBのイベントの中では、比較的難易度が低いと思われる。
それに篠田さんのファンは女性が多そうなので、
自分の前の列に並んでいる女子(芹那似)と仲良くなり、
クリスマス前に彼女をフライングゲットするという可能性もある。
これは参加する他ないであろう。


とはいえ、祝日に一人でアイドルの握手会に行く29歳男性。
という絵面は、なかなかにヘビーなものがあるので、
参加前に篠田三郎と同じ誕生日である小川ひなた嬢(こじはる派)とお茶を飲む。
これによって、アイドル好きの気の毒な男性という印象は影を潜め、
「あたし、14時から渋谷で仕事があるから行ってくるね」
「うん、僕も篠田さんの握手会に行ってくるよ」
という休日を過ごす男女によくある光景となる。問題なしである。


ちょうど彼女も高島屋のチャリティサンタを並んで購入してきたばかりらしい。
行列に並ぶという行為はどちらも同じであるのに、
僕と彼女に対して一般の人々が抱く印象はまるで違う。
人は行動ではなく目的によって判断されるという好例である。


「会場がどんな雰囲気になっているのか見てみたい!」
冷やかしという言葉を体現する彼女を連れて会場に向かうと、
以前、会場の前を通りかかった時に行われていた、
小島慶子アナ(なぜ水着写真集を?)の握手会の時に比べて、
スタッフの数も、仕切りの柵の数も倍増されていた。
おそらく福家書店で行われる握手会としては、最高レベルの警備であろう。


そしてそこに集まっている人々は、アイドルファン独特の空気を持っていた。
アイドルファンというのは、毎回集まっている人は別であるはずなのに、
集合すると同じ空気になるという阪神ファンみたいな存在である。


「じゃあ、あたし仕事に行くから、頑張ってね……」
「うん、もしかしたら戻ってこれなくなるかもしれない……」
遠い戦場へ向かう僕を悲しそうな顔で彼女は見送った。


アイドルの握手会は、集団に向けられる通行人の視線が痛いため、
これまでは立ち読みなどをして、自分は集団とは関係ない風を気取り、
自分の番号が呼ばれたら、こっそりと列に並ぶという方法を取ってきたが、
篠田さんクラスのアイドルになると、参加者の数も膨大であるため、
会場に並べる参加者は一部で、それ以外の参加者は会場外の地下道に並ばせられるのであった。
休日を新宿で過ごそうと、カップルや家族連れが駅の地下道に降り立った瞬間、
目の前に現れる、年齢も服装もバラバラ(だが纏っているオーラは同じ)の集団。
中には、どう見ても昼間の大井競馬場にいそうな格好をした男性もいるため、
「この人達はエスポワール号に乗せられるのかしら?」と思われただろう。


参加者は男性が多数だが、女性もそこそこの数並んでいた。
僕の隣に並んでいるのも女性であったが、残念ながら芹那似ではなかった。
整理券の番号は百番台の後半だったので、結構待つだろうと思っていたが、
今まで参加した握手会の中でも最速のペースで列が進んでいき、
あっという間に僕の順番が来て、通された仕切り版の向こうに篠田さんが現れた。
小顔でスタイルもよく、可愛らしい女性であった。


だが、彼女よりも僕の視界に強く写り込んだ人物がいた。
体格のいい黒いスーツの男性スタッフが握手をする参加者の背後に立ち、
無表情のままで参加者の肩をがっちりと掴んでいるのであった。
握手会の流れは以下の通りである。


篠田さんの前に立つ

男性スタッフに肩を掴まれる

篠田さんと握手をする

二秒後、男性スタッフにより引き剥がされる


女性の場合はわからないが、男性の参加者は終始肩をスタッフに掴まれており、
少しでもおかしな動きを見せれば、即座に連行されるというシステムである。
実際、僕の二番先の男性は、持ち時間を超えても篠田さんに話をしようとしたため、
言葉が途中にもかかわらず、スタッフによって無理やり引き剥がされていた。


そんな訳でアイドルの握手会というよりは、
女王陛下への謁見という緊張感を持って握手に望んだ。
握手をしている間、篠田さんがじっとこちらを見つめているのだが、
その表情は、アイドルの営業スマイルをしながらも、
どこか夜の空気を感じさせるような独特の眼力を持っており、
心の奥底に何かを植えつけられるような感じになった。
二秒で引き離されたから良かったものの、もし十秒以上見つめられていたら、
今後引き返せない方向に向かってしまっていただろう。危ないところであった。


ちなみに握手をした数分後、そのことをtwitterでツイートしたのだが、
握手会の開始時刻が14時で僕がツイートした時刻が14時19分である。
これは少なく見積もっても、1分で10人以上と握手をしている計算になる。
握手会商法がとやかく言われるAKBであるが、これはかなりの重労働であろう。
握手会を休んで、イオンで買い物しているところを目撃されるのも仕方のないことである。




昨日、小川ひなたさんと「よつばと10年1日展」に行ってきた。
よつばスタジオ制作による、ひめくりカレンダーの10周年を記念したイベントである。
本来ならば三月に行く予定で、そのために有給まで取っていたのだが、
震災の影響で我々が行く前にイベントは中止となってしまった。
あれから四ヶ月が経ち、待ちに待った再開催の日が来たのである。

会場は渋谷駅から程近い、渋谷ギャラリー・ルデコであった。
ギャラリーの入り口に展示されているよつばちゃんの立て看板に、
入館前からテンションが上がり、写真を撮りまくる我々。



入館した我々をまず出迎えてくれたのは、
あずま先生の直筆によるよつばちゃんのイラストであった。
開催期間中は毎日イラストが変わるようなので、
ご近所の方は毎日通って僕に写メールで送って欲しい。

受付でチケットを購入して、いざ鑑賞開始。
だが、その前に我々の興味を惹きつけたものがあった。
受付の横には、物販のコーナーが設けられており、
そこには様々なTシャツやエコバッグ、クリアファイルにランチバッグ、
これまでのひめくりのイラストが書かれた冊子やフルカラーの絵本。
果てはリボルテックダンボーまで、様々なよつばとグッズが販売されていた。
素敵な商品ばかりで、どれを購入するかすぐには決められないため、
とりあえず作品を鑑賞して、帰り際にじっくりと選ぶことにした。

三階には、「よつばと!」の原画が展示されており、
写植やホワイトなどは、実物はこうなっているのだと実感できた。
僕はコミックス派なのだが、生の原画は雑誌よりもサイズの大きい用紙に、
細部まで丁寧に背景が書きこまれており、その技術に感嘆した。
「この人も絵が上手くなったね〜」
まるで古くからの知り合いのように感慨深げに呟くひなたさん。
会場には、あずま先生もお忍びで来場することがあるらしいので、
彼女の隣にいる男性があずま先生だったらどうしようと思った。



壁に沿って展示されている原画を鑑賞していた我々だが、
ふと背後にとてつもない存在感を感じて振り返ると、
そこには実物大のダンボーが展示してあった。
ここだけ写真撮影が可能なので、一緒に記念撮影も出来る。
この秋にはダンボーの写真集も出るらしいですよ。

二階には、過去10年分のひめくりカレンダーが全て展示されていた。
あずまんがのひめくりは、見るのが初めてだったので新鮮だった。
日曜日になる度に現れるちよちゃんのお父さんに衝撃を受ける。
また入り口からちょうど死角となる部屋の角には、
ちよ父のぬいぐるみが展示されていた(実物大かどうかは不明)。
先程見たダンボーと違って、ややぐったりとしていた。
「これは是非とも写真に撮らねば!」と思ったが、
残念ながら、こちらは撮影不可であった。
リアルちよ父を見たい方は、是非とも会場に足を運んで欲しい。
閉館後には、無人の館内をちよ父が発光しながら歩くという噂である。

次に映像上映というコーナーを見つけたので入ってみた。
我々以外に誰もいなかったので、一番前の席に座ったのだが、
過去の作品のコマーシャル映像が繰り返し流れ続けるだけという、
文化祭で手抜きをしたいクラスの出し物のような企画であった。
最後に「よつばと!」の劇場用CMが流れたのだが、
よつばちゃんが普通に喋っていたことに衝撃を受けた。
以前、あずま先生は安易にアニメ化しないと言っていたので、
初期の頃に作られた黒歴史的な作品なのかしらと思ったが、
10巻発売時のCMだったので、作られたのは最近である。
アニメ化された際は、この声がよつばちゃんの声になるのだろうか。

一階に戻った我々は再び物販のコーナーに立ち寄った。
熟考の末、ひなたさんは「NO PHOTO」Tシャツとクリアファイル、
僕はこどもうさぎTシャツとクリアファイルと絵本とエコバッグを購入した。
さっそく自宅の本棚のよつばとコーナー(そういうのがある)に飾ろうと思う。




先日、相対性理論のライブに行ってきた。
昨年の三月のライブ以来、約一年ぶり三回目の参加である。
ライブは一度行ったら満足という人間である僕にとって、
同一アーティストのライブに三回も行くというのは快挙である。
(参加の理由は、過去の二回がどちらもやや消化不良だったから)


会場は中野サンプラザであった。
同伴者は前回に引き続き小川ひなたさんである。
全席指定なので開演の二十分前に会場に着いたのだが、
それでも会場の前には、長蛇の列が出来ていた。
皆がドラクエで街の周りでレベル上げでもしている時のように、
列を作ってジグザグに移動していたので、我々もその列に並んだ。


我々が座席に着いた頃には、既に開演時刻を過ぎていたが、
一向に開演する気配がないので、会話をして時間をつぶすことにした。
「今日は相対性理論のワンマンなんですよね」
「そういうことになってますが、僕はシークレットゲストが来ると踏んでいます」
「へえ、一体誰が?」
「来月行われる新木場のライブのゲストが、小山田圭吾と豪華です。
正しい相対性理論に参加したアーティストの中で、それに匹敵する人物。
ライブハウスではなく、あえてホールである中野サンプラザを会場に抑えた。
ここから導きだされる結論は……」
「……坂本龍一!」
「そうです。教授が来てくれるに違いありません。
事前に言うと大騒ぎになるので本番まで黙っているのでしょう」
「教授‥…わくわく!」
我々は期待に胸を膨らませて開演を今か遅しと待った。


開演予定時刻を二十分ほど過ぎた頃、ようやく場内の照明が落ちた。
青いライトが上下に動き舞台の幕を幻想的に照らす中、
「正しい相対性理論」に収録されている「QMCMAS」が流れる。
一瞬にして場内を支配する相対性理論の世界に、否が応にも期待が膨らむ。


だが、いつまで経っても舞台の幕が上がる気配がない。
まさか十分以上ある曲を終わりまで流し続けるつもりか。
やくしまるえつこ嬢も待ちくたびれて寝てしまうのではないか。


寝落ちする直前になって、ようやく舞台の幕が上がった。
今回はいつものバンドメンバーに加えて、
サポートとしてキーボードとバイオリンの人が加わっている。
江藤直子氏と勝井祐二氏、どちらも著名な方のようである。


舞台上で重厚なアンサンブルを奏でる五人。
しかし、いつまで経ってもやくしまるえつこ嬢が現れない。
「もしかして本当に寝てしまったのではないだろうか?」と思ったその時、
舞台袖から寝起きのようなもっさりとした動きをした人影が現れた。
この遠目から見ても怪しい人物こそが、やくしまるえつこ嬢である。
演奏が一瞬静止し、直後、彼女の一声と共に「Q/P」が始まった。
彼女が立つ舞台中央の円形のステージは、周りを電球で縁どられており、
全身黒ずくめの彼女は、さながら魔方陣に立つ魔法使いのようであった。


「Q/P」から「ミス・パラレルワールド」と続き、
その次の曲は「ヴィーナスとジーザス」であった。
この曲はやくしまるえつこ嬢のソロ名義の楽曲であるが、
相対性理論のライブでも普通に演奏されている。
テレ東のアニメ「荒川アンダーザブリッジ」のOPでお馴染み。
実写版は誰か止める人がいなかったのだろうか。


曲が終わり、各自が次の曲のセッティングをする中、
やくしまるえつこ嬢は側に置いてあるペットボトルに手を伸ばした。
これが相対性理論のライブ名物、やくしまるえつこ嬢の給水タイムである。
ペットボトルを両手で抱えて、可愛らしく水を飲むやくしまるえつこ嬢。
エビオス嬢も嫉妬するほどの合コン受けを狙った飲み方である。
給水だけでこれほど間を持たせることが出来るアーティストは、
邦楽界広しといえども、彼女ぐらいのものであろう。
清涼飲料水メーカーは是非とも彼女をCMに起用して欲しい。
サンガリアさん、どうぞよろしくお願いします。


水を飲み終えたやくしまるえつこ嬢。
蓋を締める音をマイクに響かせた後で彼女のMCが始まった。


「覚悟はいい? ふしぎ体験はじまる」


以上である。
知らない人には「何を言っているんだお前は」と思われそうだが、
僕が今までに聞いた彼女のMC中では、過去最大級の煽り文句である。
そんなMCから「ふしぎデカルト」が始まったのだが、
曲の開始と同時にテント状の巨大な布が天井から吊り下げられた。
かなりあやしいオブジェクト。これがふしぎ体験の種だろうか?
おそらくこの布を使ったイリュージョンが何かあるに違いない。
布に包まれたやくしまるえつこ嬢が舞台上から消えてみせるとか。
だが、最後まで特に何事も起きることなく曲は終了した。逆に不思議!


それから「人工衛星 」「Q&Q 」「四角革命 」と続いた後で、
やくしまるえつこ嬢による二回目のMCが入った。


「目が合ったら、撃ちます」


まさかの殺害予告と共に「シンデレラ」が始まった。
僕の席は真ん中のやや後方という、目が合ってもおかしくない位置である。
いつ彼女が太ももからデリンジャーを抜くか、ドキドキしながらの視聴となった。


デリンジャーは装弾数が二発のため、負傷者は二名で済んだ。
撃たれずに済んでホッとしていると「(恋は)百年戦争」が始まった。
この曲はイントロ部分がバイオリンによる演奏にアレンジされていた。
おそらく勝井氏はこのために呼ばれた部分が大きいと思われる。
以前「ふしぎデカルト」のイントロを渋谷氏にピアノで弾かせたのといい、
豪華なサポートメンバーにふざけた感じのことをさせるのが好きらしい。


続いて演奏されたのは「ほうき星」であった。
今回演奏された中では、唯一音源化されていない楽曲であるが、
次のアルバムへの収録が待たれる、大変可愛らしい曲であった。
えつこ可愛いよえつこ。脚が思いのほか太いけど可愛いよ。


曲が終わり、再びMCのタイミングを図るやくしまるえつこ嬢。
観客も次にどんなネタが飛び出すのかを期待して待った。
もはやふかわりょうの一言ネタの世界である。
一部では次回のM1に出場するのではないかという噂もある。
そんな彼女の口から飛び出した言葉は、我々の想像以上のものであった。

「ブロードウェイ vs とげぬき地蔵 」

彼女の発した言葉の意味が分からずにざわめく客席。
ブロードウェイととげぬき地蔵、そこにどんなライバル関係が?
いや、会場が中野だけに、中野ブロードウェイのことかもしれない。
それはそれで意味がわからないが。


混乱の中で始まったのが「COSMOS vs ALIEN」である。
この曲はやたらと早口で歌う部分があるため、
ライブで噛まずに歌えるのかどうか心配だったが、
やくしまるえつこ嬢頑張った。最後まで噛まなかった。


続いての曲は「(1+1) 」であった。
やはり発売したばかりの「正しい相対性理論」からの選曲が多い。
しっとりとした曲を聴きながら、一つの懸念が浮かんだ。
この曲は「正しい相対性理論」の最後に収録されている曲である。
ということは、これはライブの最後に演奏する曲なのではないか。


その予感は的中した。
「またね」の一言を残して退場するやくしまるえつこ嬢。
開演が遅れたこともあり、まだ演奏時間は一時間にも満たない。
僕が予想していたシークレットゲストもどうやらいないようである。


アンコールの拍手がまばらに鳴り響く中、メンバーが再登場した。
今度こそ盛り上がる曲をやってくれるかと期待したが。
アンコールの一曲目は「ムーンライト銀河」であった。
ミラーボールが回りだし、ムーディーな雰囲気に包まれる場内。
この一曲でアンコールを終わりにする気満々である。


曲も終わりに差し掛かった時である。
ギターの永井氏の元にスタッフが駆け寄ったかと思うと、
突然、永井氏がギターを投げ飛ばした(蹴った?)。
手際の悪いスタッフにブチ切れたのかしらと思ったが、
どうやらこれは彼のパフォーマンスのようであった。
中世の騎士のような大仰な仕草で観客に一礼して退場する永井氏。
未だに彼のキャラクターを把握していないので、こちらは反応に困った。


続いてベースの真部氏も退場し、徐々に寂しくなる舞台上。
そんな中、バンドの楽器隊で唯一残っているドラムの西浦氏が、
ここがアピールタイムとばかりに白熱のドラムプレイを魅せる。
やはり相対性理論の中で彼だけ毛色が違う。普通のバンドマンっぽい。
他のメンバーが未だに自分を多く語らない中、
彼だけは普通に個人でツイッターをやっているし。
彼が酔っぱらっている時に、ツイッター上で質問すれば、
やくしまるえつこ嬢の本名などを教えてもらえるかもと思ったが、
おそらく彼にも知らされてないのではないか。携帯番号も知らなそう。


ちなみに間奏中のやくしまるえつこ嬢は、ひたすら棒立ちである。
今回のライブは、彼女の心拍データが発信されていたらしいが、
もしかしたら、この時ばかりは脈拍も止まっていたかもしれない。


西浦氏も退場した後、再び冒頭の部分を歌うやくしまるえつこ嬢。
最後に「おやすみ」の一言を残して、彼女も退場した。
同時にずっと天井に吊り下げられていた布が支えを外され、
ゆっくりと舞台上の機材の上に落下した。
これにて本日のライブは全て終了である。


ゲストもなく、演奏時間は実質一時間程度。
いくら箱代が高いにしても、これで4800円は割高に思える。
だが、これこそが相対性理論なのである。
彼らのライブに演者と観客の一体感や充実感といったものを求めてはならない。
「一体なんだったのかしら?」という感想を抱くのが正解である。
しばらく観ていない間に、サービス精神旺盛になってしまっていたら、
大衆に迎合してしまったと、逆にガッカリしてしまっていただろう。
二年前から何ら変わっていないライブパフォーマンスに安心を覚えた。


最愛の友との別離というのは、突然やって来るものである。
先日、いつものようにPS3でDVDを見ていたところ、
突然「ピピピッ」という電子音が鳴り、PS3の電源が切れた。
本体を見ると、電源ランプがカラータイマーのように赤く点滅していた。
購入して3年半経つが、こんな症状は今までに見たことがない。
僕の脳裏にソニータイマーという不吉な言葉が過ぎった。
電源を入れ直すと、通常通りに赤から緑のランプに変わったが、
直後に再び電子音が鳴り、ランプが今まで見たことのない黄色に点滅した。
これはいよいよPS3からPS4に進化しようとしているのか。


だが、僕はPS4用のソフトを持っていないので、
どうにかして今までのPS3に戻す必要があった。
何度電源を入れなおしても、一向に再起動する気配がないため、
「PS3 故障」で検索したところ、同様の症例が続々と該当した。
どうやらこれはYLOD(Yellow Light of Death)と呼ばれる症状らしい。
こうなってしまうと、何度電源を入れなおしても一切起動しなくなってしまい、
ソニーに修理を依頼すると基盤交換となり、修理費が16800円もかかるらしい。
基板を交換するとHDDを認証できなくなるため、HDDを初期化する必要があり、
今までゲームのセーブデータが全て消え、torneで録画した番組も見られなくなる。
本体が起動しないのだから、バックアップを取ることも不可能である。


想像していた以上に最悪の事態である。
僕の脳裏に冒険の書が消えた時の音楽が鳴り響いた。
FF13でひたすら亀を倒し続けたあの日々も、
ディスガイア3でひたすらレベルを上げ続けたあの日々も、
ディスガイア4でひたすらレベルを上げ続けたあの日々も、
各無双シリーズでひたすら敵武将を斬り続けたあの日々も、
今までの思い出の全てが水泡に帰してしまうのか。


それはそれで別に構わない気もするが、何とかセーブデータだけでも救出したい。
色々と調べたところ、本体が一時的に動くようになる応急処置の方法が見つかった。
それはPS3本体に後ろからドライヤーの温風を当てるという、
まるでファミコン時代に戻ったかのような原始的な修理方法であった。


本当に治るのか半信半疑のまま、PS3本体にドライヤーを当てた。
我が家のドライヤーは、以前奮発して購入したナノイオンドライヤーである。
いつか家に泊まりに来た女子の髪をこれで乾かすのを夢見ていたが、
まさか自分以外に初めて使う相手がPS3とは思ってもいなかった。


10分ほど熱風を当てた後、本体から熱がなくなるまで待って電源を入れた。
こんな方法で治ったら、ドライヤー健康法が大ブームになっているはずである。
そう思った直後、テレビに見慣れたPS3のホーム画面が映し出された。
恐るべし民間療法! 素晴らしきかなナノイオンドライヤーの力!


だが、1分ほど経ったところで、再び電子音が鳴って電源が切れた。
どうやら温めが足りなかったようなので、もう一度温めることにした。
ここから読んだ人には、冷凍食品のチャーハンの話題かなと思われそうだが、
これは最新のテクノロジーを結集させた精密機器の修理方法の話題である。


だが、いくら試しても最長起動時間は1分程度であった。
こうなったらわずかな時間でコピーを作成するのを繰り返すしかない。
温めては冷まして起動、温めては冷まして起動を繰り返した結果、
何とかセーブデータだけは、バックアップを取ることに成功した。
しかし、データがコピー不可な「デモンズソウル」は救出不可能であった。
さよなら僕が育てたルナマリアさん。次は「ダークソウル」で会おう。



ここ二年ほどは、相対性理論を押してきた僕であるが、
先日紹介したアルバムに収録された彼らの新曲を聴いて、
今後の方向性に若干の不安を感じ始めていた。
どんどんマニアックな方向に進んで行ったらどうしよう。
小生、東京事変では「群青日和」が一番好きな人間である。

万が一にも、彼らと合わなくなった時のことを考えて、
ここは新たなアーティストの曲を聴いてみようと思い立った。
どうせならデビューしたばかりのアーティストを取り上げて、
いつか「売れる前から知ってたよ」と知ったかぶりを着こなそう。
そんな訳で紹介するのが、さよならポニーテールである。

彼女たちが何者なのか、僕も詳しくはわからないが、
ジャケットに描かれたイラストの力の抜け具合といい、
どうしてそれに決めたのか分からないアーティスト名といい、
これはどこからどう見ても、相対性理論のフォロワーであろう。
二番煎じと思われそうだが、僕にとってそれは望むところである。
むしろ本家のとっつきづらい箇所が、二番煎じすることで薄くなり、
「こっちの方が聴きやすい」となるケースが多々ある。

そんな勝手なイメージを抱き、ろくに視聴もしないまま購入したのだが、
実際に聴いてみると、僕の想像していたものとは全く違っていた。
やくしまるえつこ嬢のような、二次元から抜け出してきたかの如き声ではない。
しっかりとした成人女性のボーカルによる、しっとりとした楽曲であった。
どこにも「海老で鯛を釣ろう」みたいな歌詞は出てこない。

楽曲のタイトルは、28歳男性が思わず赤面してしまうものが多いのだが、
今のところは匿名性が守られているので、ある種の寓話のように捉えられる。
今後注目されることで中の人が表に出てきてしまうのか、
あまつさえファッション誌で連載など始めてしまうのか、
そうなってしまうと全てが台無しになってしまうのだが、はたして。
とりあえず彼女たちの動向をしばらく見守っていきたいところである。


正しい相対性理論

相対性理論のアルバムを購入する。
毎回ファンの期待の斜め上を行くリリースをする彼ら、
今作はリミックス+新曲3曲という構成である。
どうしてこのタイミングでリミックスアルバムなのか。

10組のアーティストがリミックスに参加しているのだが、
中でも一番のビックネームは、坂本龍一であろう。
教授がリミックスしてくれたのは「ミス・パラレルワールド」であった。
RYDEEN風の電子音バリバリのリミックスをしてくれると思われたが、
あくまでYMOではなく、教授ピンでの参加のため、
教授のピアノをバックにやくしまるえつこ嬢が歌うという、
以前コラボした渋谷慶一郎氏とモロかぶりという事態になった。

続いて登場する有名所は、鈴木慶一氏である。
ムーンライダーズとしての活動はさっぱり知らないが、
彼が作曲した「MOTHER」の「エイト・メロディーズ」は、
数あるゲームミュージックの中でも、五指に入るぐらい好きである。
彼がリミックスしたのは、バンド名とかけた「ムーンライト銀河」である。
印象的なベース音に徐々に色々な音が重ねっていくのは、
どことなく「エイト・メロディーズ」っぽいかもしれない。
しかし10分は長すぎですよ。

参加アーティストのトリを飾るのは、コーネリアスである。
彼がリミックスしたのも「ミス・パラレルワールド」であった。
この曲には、アーティスト心をくすぐる何かがあるのだろうか。
そんな小山田さんによるリミックスは色々な音が鳴って楽しい印象である。
しかし、僕はどちらかと言えばオザケン派であった。
前のトラックでは、スチャダラパーが参加していたので、
どうせならオザケンも呼んでくれば良かったのにと思った。

先日、小川ひなさたんと池袋でうどんを食べた。
最近は約束の度に地震に悩まされていた我々だったが、
今回は移動中の電車内で地震が発生したので気付かなかった。
地震に対する一番の対処法は、気付かないことであると学習した。
一方、ひなたさんは、仕事中に地震が発生したため、
来館者へ向けて、避難指示のアナウンスを担当したらしいのだが、
「お、おちちゅいて行動してください!」と指示する本人が一番慌てるという結果に。
だがこれは、人は自分よりも慌てている人を見ると冷静になれるという、
人間の心理を巧みに利用した彼女の高等テクニックなのである。はずだ。

そんな訳で我々は池袋の駅で合流したあと、
ひなたさんの案内で「あんぷく」なるお店に向かった。
様々な創作うどんを食べさせてくれるうどん屋さんらしい。
メニューを見ると、はなまるうどんでは見ない様々なうどんがあった。
「このカルボナーラうどんがおすすめですよ」
「ほほう、なるほど。これは美味しそうですね」
僕は海鮮明太子うどんを注文し、彼女はあさりとブロッコリーのうどんを注文した。

程なくして、注文したうどんが運ばれてきた。
「では、いただきましょうか」
だが、ひなたさんは真剣な表情で携帯電話をいじったままである。
「どうかしましたか?」
「うん、いわきのおじいちゃんの家、大丈夫かなと思って。電話も通じないし……」
「心配ですね。無事だといいのですが……」
「よし、食べよう。そっちのエビ一尾ください。あさりとトレードしましょう」
「あっ、どうぞどうぞ」
「うわっ!この火事になっている工場って、叔父さんの職場の近く!」
「それは大変!何事もなければいいですが……」
「あとうどんも一口貰っていいですか。味を覚えて後で家で作ろう」
「あっ、はい。どうぞ」
「ぎゃー!茨城の実家が地震、雷、犬が大暴れ!」
「さっきまでこっちでも雨すごかったですからね……」
「そうそう、先日トモフスキーのライブに行ってきました。これお土産のニャオルです」
「どちらかにしてください」


月 日。
地震後からエンゲル係数の増加に苦しんでいる。
カップラーメン、レトルトカレー、冷凍食品など、僕の食生活を支えていたものが、
軒並み売り切れており、変わりに外食するしかないため、食費がかさむのである。
逆を言えば、僕が普段食べていたものは、皆は非常時ぐらいしか口にしないのか。


月 日。
「魔界戦記ディスガイア4」をひたすらプレイする。
エトナのレベルを9999まで上げては、転生して1に戻るを繰り返すうちに、
「以前もこんなことをやっていたような……」というデジャヴに襲われる。


月 日。
「真・三國無双6」をひたすらプレイする。
王元煕のステータスを最強まで上げるため、同じステージを何度も繰り返すうちに、
「以前もこんなことをやっていたような……」というデジャヴに襲われる。


月 日。
小川ひなたさんと新宿で遊ぶ。
元々は3月11日に遊ぶ予定だったが、地震のため中止。
一緒に行くつもりだった「よつばと10年1日展」も中止。
このまま永遠に中止が続くと思われていたが、ようやくの実現となった。
「チュチュスカートを買うのです!」と言っていた彼女だが、
数時間後、彼女が購入したのは、春物の靴であった。
その後、我々のホームグラウンドである、ねぎしで夕食を取る。
運ばれてきたねぎしセットを前に、僕は宣言した。
「被災地を支援するお金も体力も人脈もない。そんな僕に出来ることは、
仙台の牛タンの美味しさを日記に書いて、みんなに伝えることだけです!」
「原産地/オーストラリアって書いてありますけど」


月 日。
「おおきく振りかぶって」「君に届け」「もやしもん」を読む。
三橋と爽子が対談したらどんな感じになるのだろうと夢想する。


月 日。
エイプリルフールに更新しようと思っていたネタが当然のごとく間に合わず。
仕方が無いので、その旨だけでもtwitterで呟こうと思ったところ、
昨年の同日に全く同じことを呟いていたことを思い出し、愕然とする。


月 日。
この閉塞した生活から抜け出すため、競馬で一発逆転を図った。
前世は福本伸行と言われるほど、ギャンブル運に優れている僕、
見事に三連単を的中させ、930円という高額配当を得る。


月 日。
よつばとカレンダーの4月の写真がすてき。とらがとったにちがいない。
もう春だ。


こういう時だからこそ、普通に日記を更新する。

本日は原宿の美容院に行ってきた。
本来は土曜日に予約を入れていたのだが、
木曜日に美容師さんの身内に不幸があったため、
予約を日曜日に変更したら、今回の大地震である。

こんな時に散髪など何を呑気にと思われそうだが、
髪を切るというのは、気分転換するには最適の行為である。
わずか36時間前には、斉藤和義の「歩いて帰ろう」を聴きながら、
ひたすら夜の新青梅街道を歩く、夜のピクニック状態だったことを考えると、
短期間での鉄道の復旧ぶりに感動する。明日からまた止まるようですが。

美容院は営業時間を縮小していたが、設備などは特に問題なかった。
通っている理由の一つである可愛いアシスタントさんも無事であった。
シャンプーをしてもらった後、鏡に写った自分を見たところ、
以前に比べて髪の総量が減少しているように思われた。
おそらく今回の地震によるストレスであろう。おのれ地震!

それはともかく、髪を切ったことで心も容姿もスッキリした。
散髪前は、覇気のないピースの又吉といった容姿であったが、
今ではまるで大人気グループAの桜井君である。
実際、髪を切った後に原宿の街を闊歩したところ、
「あれ桜井君じゃない?」「すごい!本物だ!」「他のメンバーは?」
「メリーアン歌ってください!」などの黄色い声援を受けた。

帰りに食料を補充しようと、地元駅前の西友に寄ったのだが、
地震の影響でほとんどの商品が入荷されておらず、
水やカップラーメン、レトルト食品や冷凍食品の棚は軒並み空であった。
それでも大量に売れ残っていた冷凍焼きカレーの不人気さに涙する。

レジの前はこれまでにない程の長蛇の列が出来ていた。
多くの人が不安や苛立ちの表情を浮かべており、
いつも平和な店内は、どこか殺伐とした雰囲気であった。
そんな中で僕は野菜生活100とメンズビオレを購入した。
これで少なくとも、自慢のもち肌はキープできるはずである。


川島小鳥さんの写真集「BABY BABY」を購入する。
川島さんの存在を知らない方からすると、
その可愛らしい名前と、表紙のうら若き女子を見て、
またジュニアアイドルか、心交社か、と思われそうだが、
川島小鳥はフォトグラファーさんの名前である。
昨年末の「BRUTUS」の表紙にもなった未来ちゃんでお馴染み。

表紙の女子高生を何年にも渡って撮影した写真集なのだが、
この名前もわからない女の子が実にいいのである。
宮崎あおいもかくや、というぐらい可愛く写っている時もあれば、
しずちゃんに見えてしまう時もあるぐらい振り幅が広い。
浅野いにおの漫画に出て来る女の子みたいなバランスである。

解説によると、川島さんはプロになる前に彼女を撮ったらしいので、
僕も女子高生の知り合いを作って、写真を撮っていこうと思った。
女子高生が無理なら女子大生でも可。OLでも可である。


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